広島大学は新型コロナウイルスの感染拡大でアルバイトをできずに生活が困窮している学生や留学生に対し、返済不要の支援金3万円を支給することを決めた。教職員や同窓生らから寄付を募り、支援金の原資とする。
広島大学によると、政府の緊急事態宣言が全国に拡大される中、飲食店、物販店の営業自粛などから、アルバイトができずに生活が苦しくなる学生、留学生が増え、大学の事務局に相談が相次いでいる。
このため、広島大学は修学支援事業基金から当面、1カ月3万円を支給することを決め、教職員や同窓生らに寄付を募り始めた。支給は教職員から相談があった学生や留学生の事情を聞き取り、迅速に決定する。引き続き支援するかどうかは、新型コロナの感染状況や政府の対応などを考慮したうえで、あらためて決める方針。
学生や留学生に対しては専用窓口となる「なんでも相談窓口」を学内に設置し、平日の午前8時半から午後5時15分まで受け付ける。
越智光夫学長は学生、留学生向けに発表したメッセージの中で「広島県の感染状況も極めて厳しくなっている。知事から不要不急の外出自粛や休業要請などが示される中、私が先頭に立って教職員一同で学生を物心両面で支援する」としている。