山形大学の活動が山形県内に及ぼす影響を試算したところ、年間665億円に上ることが分かりました。民間シンクタンク・フィデア総合研究所(山形市、知久富男社長)がまとめたもので、医学部付属病院の効果が大きく、県内各地にキャンパスがあることから、東日本の国立大ではトップクラスの数値となっているそうです。
このうち、学生や教職員の消費は、食費、交通費、家賃などで266億円。図書や研究資材に関係する経費は212億円、校舎の新築、修繕費用が109億円、付属病院の来院者や各種イベントの効果が77億円となっています。
各キャンパス所在地への波及効果では、小白川、飯田の両キャンパスを抱える山形市が121億円で、うち付属病院がある飯田キャンパスが59億円を占めました。他の自治体では米沢市13億円、鶴岡市2億円。キャンパス所在地の合計は136億円に達しています。
付属病院は現在、次世代型重粒子線がん治療装置の導入を進めています。今回は調査項目から外れていますが、導入されれば施設整備や来院者の増加でさらに経済波及効果額が増えるとみられています。
他の国立大学と比較すると、青森県の弘前大学が2006年時点で407億円、群馬県の群馬大学が2006年時点で597億円となっており、山形大学の経済波及効果の大きさが目立ちます。