現在、コロナ禍により学会や講演会などのほぼ全てがオンラインでの開催を迫られている。その発表形式は、あらかじめ発表者が録画しておいたビデオを参加者がオンデマンドで視聴したり、ビデオ会議ツールを使用して講演を行ったりするものだが、学会や講演会の持つ重要な役割の一つである、会場の人々との議論や新しい出会いを、サイバー空間で達成するのは容易ではない。

 こうした中、東北大学材料科学高等研究所の甲斐洋行助教を中心とする第3回COI学術交流会実行委員会は、with/postコロナ社会で、誰にでも使いやすく、活発に議論でき、そして楽しめるオンラインポスターセッションを実現するため、「ロールプレイングゲーム風」ツールを開発したと発表した。

 このツールでは、ロールプレイングゲームのようにポスターセッションの会場内を自由に歩き回り、ポスターを閲覧し、テキストチャットを使ってポスター発表者にコメントしたり、質問したりすることができる。また、参加者同士、周りの人とも意見交換ができ、インタラクティブなポスターセッションを実現する。最新のウェブ技術が活用されたアプリケーションとなっており、100名以上の同時ログイン、グループチャットの暗号化などの機能も兼ね揃える。

 2020年7月2日、3日にかけて東北大学COI拠点が主催、科学技術振興機構が共催となり実施された第3回COI学術交流会では、本ツールが実際に活用された結果、オンラインでありつつも、参加者間での盛んな交流が実現されたという。

 本ツールは、オープンソースとして提供されており、幅広く活用用途が展開することが期待される。開発者らは今後、さらに会話インターフェースの改良や他のアプリケーションとの連携といった機能の開発も進めていく構想を持っている。

参考:【東北大学産学連携機構イノベーション戦略推進センター】オンラインポスターセッションツールを開発し公開 ~with/postコロナ社会での新たなコミュニケーション~ (PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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