新型コロナウイルスの感染拡大で各国が都市のロックダウンを行ったことから、世界的にひきこもりが急増する可能性があることが、名古屋大学大学院医学系研究科の古橋忠晃准教授、英国グラスゴー大学神経科学心理学研究所の麻記ルックスビー研究員、グラスゴー大学健康・福祉研究所のハミシュ・マクレオド教授らの共同研究で分かった。

 名古屋大学によると、ひきこもりは日本で1990年代から認められ、2019年に全国で110万人の存在が確認された。最近はフランスなど欧州諸国やアジア諸国でも存在が認められるようになり、社会問題となりつつある。

 古橋准教授らは英国でのひきこもりについて2016年から共同研究を続けているが、2020年3月から欧州各国で新型コロナ感染拡大防止に向けた都市のロックダウンが進められ、解除後も社会へ戻ることができないケースが見られることなどから、ひきこもり予備軍が増加しているとみている。

 ロックダウンが生み出したひきこもり予備軍はソーシャルメディアやオンラインゲームを通じ、世界を受動的に観察している点で従来のひきこもりと大きな違いがない。このため、ひきこもりが将来、各国で急増する可能性があると指摘し、ひきこもりとその家族サポートが必要になることが予想できるとしている。

論文情報:【World Psychiatry】Hikikomori: a hidden mental health need following the COVID‐19 pandemic

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大学ジャーナルオンライン編集部

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