年末も押し迫り、いよいよ2021年1月からの大学の一般入試に向けて出願準備が本格化している。12月18日には文部科学省と厚生労働省が「受験生のみなさんへ ~新型コロナウイルス感染防止のための注意事項~」を発表。大学入試センターからも感染予防対策と体調管理の徹底を呼び掛けるコメントが出された。
各大学も個別の感染拡大防止策をとっている。例えば千葉商科大学は、危機管理対策本部を設置し独自のガイドラインを策定して感染及び感染拡大の予防策を講じてきた。4300万円をかけて全館14カ所に抗ウイルス・抗菌作用剤を塗布するなど対策を徹底し、12月25日現在、学内での感染拡大は起きていない。
試験当日、千葉商科大学では受験生に対しマスクの常時着用、アルコール消毒液による手指消毒、休憩・昼食時に他者との接触や会話を極力控えて指定外の座席に着席しないよう注意喚起している。また、昼食や飲み物は持参して自席でとり、容器は持ち帰ること、換気のため窓を開放する時間帯があるので暖かい上着を持参するよう伝えている。
また、当日朝に自宅で検温していることを前提に、大学入り口での検温は不要としているが、発熱・咳等の症状がある場合は37.5℃以上の熱があれば受験を取りやめ、振替受験を検討するよう伝えている。37.5℃までの熱はないものの、発熱・咳等の症状がある受験者は、その旨を係員に申し出ることになっている。
これだけ注意を払っていても、試験会場で感染拡大は起こりうる。杏林大学はマスクについても、絵柄や文字のついていない「不織布」のものと指定し、飛沫感染防止を徹底する。明治大学は受験を認めないと定めた条件に当てはまる場合、入構後(問題配布開始後を含む)であっても当日の試験はそれ以降受験できない。東洋大学では、試験時間中に、激しくせき込むなど他の受験者に影響があると監督者が判断すれば会場からの退出や以降の受験中断もありうる。
出願している大学の対応状況や、方針など定期的にチェックする必要がありそうだ。