東京藝術大学は、全国の中学生を対象とした早期英才教育の特別コース「東京藝大ジュニア・アカデミー」を、2017年度に新設すると発表した。同時に、音楽産業界とタイアップした学生演奏音源のデジタル・ストリーミング配信等の「グローバルプロモーションシステム」も新たに構築、実施する。

 東京藝術大学は、音楽分野における「早期教育」の有効性を重視し、文部科学省「国立大学機能強化事業」として「早期教育プロジェクト」を全国各地で展開してきた。さらに高校2年生からの飛び入学を起点とした「スペシャルソリスト プログラム」として学部3年間での早期卒業・海外留学等に着手したほか、2016年度から文部科学省「スーパーグローバルハイスクール」に指定された附属音楽高校でも、大学との接続を踏まえたカリキュラム改編を進めている。

 今回の「東京藝大ジュニア・アカデミー」はこれらの動きを加速する取組みで、中学生を対象とした早期英才教育コースを新設することで、早期教育システムを継続的、体系的に進化させ、将来的には「小中高大一貫型」の人材育成システムへの発展を目指す。国内では初の試みで、国立大学のミッションとして世界トップアーティストを戦略的に育成する先駆的な試みとなっている。

 また、「グローバルプロモーションシステム」は、若手音楽家の国際舞台への挑戦が必要不可欠な状況の中で、サポートシステムが整っていない状況の改善を目指す動き。個人のセルフプロデュースに依存せざるを得ない現状を踏まえ、国内の音楽大学では初めて、ワーナーミュージックジャパンをはじめとする音楽産業やメディアなどとタイアップし、大学在学中における学内オーディション、演奏音源のデジタル発信などのプロモーションシステムを構築していくという。

東京藝術大学

世界を変える創造の源泉として、優れた芸術家・芸術文化の発展に貢献

東京藝術大学は、その前身である東京美術学校、東京音楽学校の創立以来130余年間、世界水準の教育研究活動を展開し、数多の傑出した芸術家を育成・輩出し続けています。社会の基盤として芸術が担う役割の重要性や、あらゆる分野と繋がり新しい価値を創出する芸術の力を社会に向[…]

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