東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター(CSRDA)は、2021年2月17日、ポーラ文化研究所を表彰した。ポーラ文化研究所はポーラ・オルビスグループで化粧に関する研究活動を行っており、学術研究のための調査データ寄託に貢献したことが評価された。

 データアーカイブを利用して質の高い学術研究を行うためには、データアーカイブのデータが質・量・多様性の3つの側面で優れたものである必要がある。CSRDAでは、寄託された調査データについて、質・量・多様性の3つの側面から評価して、とくに優れた寄託者を表彰する寄託者表彰事業を2009年度より行っている。

 今回表彰されたポーラ文化研究所では、長年、化粧・美意識に関する意識調査を行っている。国内外における学術研究の発展に寄与することを目的に、CSRDAが運営する「SSJデータアーカイブ※」への調査データの寄託を2007年より開始。現在、2006~2017年に実施した17調査分のポーラ文化研究所の調査データがSSJデータアーカイブで公開されており、これまでに300人近い研究者が利用している。

 ポーラ文化研究所の調査データ寄託について、CSRDAは「ポーラ文化研究所は調査データを継続的に寄託され、多くの研究者が利用している。なかでも女性の化粧行動・意識に関する実態調査は、特に女性や学生の利用が多く、SSJデータアーカイブの貴重なシリーズとなっている」と評価している。

※SSJデータアーカイブは、CSRDAが日本における社会科学の実証研究を支援することを目的として構築した日本で最初の組織的なデータアーカイブ。社会調査データを収集・保管し、その散逸を防ぐとともに学術目的での二次分析の普及を図り、社会科学教育に貢献している。

参考:【ポーラ文化研究所】ポーラ文化研究所、東京大学社会科学研究所より表彰 学術研究のための調査データ寄託で貢献(PDF)

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