2022年度から統計・データサイエンス教育が強化された高校の新学習指導要領に基づく教育が始まるのを受け、統計質保証推進協会は高校教員向けに統計検定の無償提供を始める。理数科や情報科の教員研修の一助とするのを目的としている。

 統計質保証推進協会によると、統計検定は統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験で、データや表、グラフなどの基礎知識を問う4級から実社会のさまざまな分野でデータ解析を遂行する能力を問う1級までのほか、統計調査士、専門統計調査士などを認定する試験を実施している。

 無償提供されるのは、CBT方式(※1)の2級と3級。新学習指導要領に規定された統計データ活用やデータサイエンス教育の強化に対応し、統計・データサイエンス教育支援事業として実施される。

 日本学術会議の数理科学委員会数学教育分科会が「教員に対する統計教育の研修や講習を全国津々浦々に行き渡らせるべきである」と提言したのを受けて日本学術会議と連携して実施し、各都道府県を通じて受験機会を提供する。統計検定CBT方式試験の運営を委託されているオデッセイコミュニケーションズも無償提供に全面協力する。

※1  CBT方式 コンピューターを使用して実施される試験方式。コンピューターの画面上に表示された設問に対し、マウスやキーボードを使って答える。

参考:【統計質保証推進協会】「統計・データサイエンス教育支援事業」として 高等学校教員向けに「統計検定」の無償提供を実施(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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