2020年に大学や大学院を卒業した人の5人に1人が転職志向を持って入社していたことが、全国求人情報協会の追跡調査で明らかになった。このうちの約4割は入社後、勤続志向に転じており、新卒者を受け入れる企業にとって勤続志向を持てる環境を築くことが離職防止策として重要となりそうだ。

 調査は民間企業への就職活動を在学中に経験した全国の大学4年生、大学院2年生約700人が対象。インターネットを通じて2020年3月に入社前調査、2020年10~11月に入社後調査を行い、集計した。

 それによると、入社前調査で「転職することを視野に入れている」「すぐに転職したいと思っている」と答えた転職志向者は全体の20.7%を占めたが、入社後調査でこのうちの36.6%が「今の企業・団体でずっと仕事を続けたい」「当面は今の企業・団体で仕事を続けたい」と答え、勤続志向に転じていた。

 入社前に転職志向だった人のうち、「この会社で仕事をするのに向いていない」と感じた人の91.5%は転職志向のままか、離職していた。これに対し、「この会社で仕事をするのに向いていそう」と感じた人の59.8%は勤続志向に変わっている。

 「この会社で仕事をするのに向いていそう」と感じられる職場環境があるかどうかが離職を防ぐ鍵となるが、入社後に指導を担当する社員がいた人の39.6%がそうした意識を持てたのに対し、いなかった人は20.9%しか意識を持つことができなかった。

 このほか、指導担当社員に相談することができたり、職場に助け合いの雰囲気があったりすることなどが、そうした意識を高めることにつながっていた。

参考:【全国求人情報協会】2020年卒新卒者の入社後追跡調査(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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