大阪大学は理学部、工学部、基礎工学部の理工系学部に入学する女子学生に20万円を支援する新制度を2022年度からスタートさせる。理工系学部に進む女子学生を増やし、ダイバーシティの推進を図るのが狙いで、数年間継続して実施する予定。

 大阪大学によると、支援するのは2022年4月に理工系3学部に入学する女子学生50人。サラヤ、サントリーホールディングス、三洋化成工業、ダイキン工業、NTT西日本の5社が資金協力する。支援金の使途に規定はなく、受け取った女子学生が自由に使える。

 5月現在の学部学生は文学部、人間科学部、外国語学部、医学部、歯学部で女子学生が半数以上を占めているが、理工系3学部は理学部と工学部が10%台、基礎工学部は10%を下回っている。日本の理工系学部に進学する女子学生の割合はOECD(経済協力開発機構)加盟国の間で最低だが、大阪大学も例外でない。

 大阪大学は多様性がイノベーションの源泉だとして理工系3学部への進学をオープンキャンパスなどで女子に呼び掛けてきたが、まだ効果が出ていない。このため、支援金制度を設けることでこれまで以上に強いメッセージを出すことにした。

 6月27日には女子高校生や保護者、高校教員らを対象に「ハンダイ理工系女子フェス」をオンラインで開催し、進学を呼び掛ける。

参考:【大阪大学 男女協働推進センター】理工系学部への女子進学応援とダイバーシティの推進!「入学支援金制度」を実施します

 

大学ジャーナルオンライン編集部

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