2025年8月12日、藤田医科大学(愛知県豊明市)は2026年度の医学部学生募集要項を公開した。2026年から入学生から医学部の授業料を年額50万円、教育充実費を年額88万円引き下げ、6年間合計で2152万円とする。現行の2,980万円に比べ、約30%、計828万円の値下げで、これにより学費総額は慶應義塾大学医学部と同程度の全国の私立大学医学部で4位の低さになるという。
藤田医科大学によると、学費引き下げは研究大学を支える優秀な人材の確保が目的。藤田医科大学は2024年、学内だけでなく、全国から集めた研究シーズを藤田医科大学病院で臨床試験して先端医療技術の早期社会実装を目指す「橋渡し研究支援機関」に文部科学省から認定された。さらに20251月には世界トップレベルの精神・神経病態研究拠点形成が文科省、日本学術振興会から「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」に採択されている。藤田医科大学は学費値下げで優秀な人材を確保し、これら事業を発展させる考え。
このほか、国公立大学医学科の総合型選抜・学校推薦型選抜又は一般選抜前期日程に合格した場合に限り辞退を認め、入学金を除く学費及び委託徴収金を返還する「ふじた未来入試(一般枠)」や、分割手数料率(実質年率)1.5%で6年間の学費と委託徴収金の全額の融資を受けられる「FUJITA学援ローン」など、独自の入試制度と学費サポートで優秀な学生の医師への道を後押しする。
藤田医科大学の岩田仲生学長は「学費を値下げすることで、これまで以上に優秀な学生が進学しやすい環境を整え、将来の研究の礎となる人材の育成に注力していきたい」とのコメントを発表した。
参考:【藤田医科大学】
研究大学を支える優秀な人材確保に向け、医学部の学費30%値下げ
【医学部】2026年度 学生募集要項を公開しました(PDF)