大学、短大、高等専門学校が共同して教育システム構築を進める大学間連携共同教育推進事業で、全体の77.5%が順調に取り組みを進めていることが、大学間連携共同教育推進事業評価委員会の中間評価取りまとめで明らかになりました。計画を超えた取り組みを進行しているケースが14.3%ある一方、取り組みの遅れが目立つところも22.5%ありました。
評価委員会のまとめによると、計画を超えた取り組みとして最高評価のSランクとなったのは、地域連携1件、分野連携6件の計7件(14.3%)。計画通りのAランクには、地域連携17件、分野連携14件の31件(63.2%)が入りました。計画を下回るとしてBランクになったのは、地域連携4件、分野連携3件の計7件(14.3%)、取り組みの遅れが目立ち、事業見直しが必要なCランクになったのは、地域連携3件、分野連携1件の計4件(8.2%)です。著しく取り組みが遅れ、事業中止が望ましいDランクはありませんでした。
Sランク評価のうち、長崎大、長崎県立大、長崎国際大による「多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成拠点整備」は、3大学8学部が県内の4自治体、12職能団体、1法人と連携し、「在宅医療・福祉コンソーシアム長崎」を組織。参加大学が大学間単位互換の合同授業、合同実習を行っている点が高く評価されました。
富山、鳥羽商船、広島商船、大島商船、弓削商船の5高専による「海事分野における高専・産業界連携による人材育成システムの開発」は、海事系以外の教育機関出身の教員にも船上実習を体験させ、全校挙げて意識共有を図るとともに、共同でテキストの編纂、電子化を進め、取り組み中に発見した課題にも即座に対応していることに評価が集まりました。