千葉大学では、現在大きな社会問題となっているサイバー攻撃に備え、学内にセキュリティバグ報告奨励制度を創設。同時にセキュリティの向上と人材育成の両方を目指し、学生を対象とした「セキュリティバグハンティングコンテスト」を2016年12月15日から開催している。国内大学では初の試み。
セキュリティバグ報奨金制度(Bug Bounty Program)とは、ウェブサイトやネットワーク上でセキュリティに関わるバグや脆弱性等の問題点を発見した人に報奨金を支払う制度のことで、海外の多くの企業が導入し、日本でも一部の企業が導入を始めている。
千葉大学の「セキュリティバグハンティングコンテスト」は、セキュリティバグ報奨金制度の一環で、法律・倫理・技術に関する研修を受けた学生にハンターライセンスを授与し、大学公認のバグハンターとなった学生が学内の情報システムに対してセキュリティバグを調査する。
コンテスト開始に先立って行われた講習会では、石井徹哉副学長が法律・倫理を、Webセキュリティの専門集団、株式会社セキュアスカイ・テクノロジーの長谷川陽介常勤技術顧問が技術の講習を実施。47名の学生が参加し、ハンターライセンスを取得した。
ハンターライセンスを取得した学生たちは、2017年1月15日までの約1か月間、情報システムやWebサイトのセキュリティ上のバグや脆弱性を探して報告書にまとめ、主催者側に提出することとなっている。報告書は、学外のサイバーセキュリティ専門家が審査し優秀者には後日表彰が予定されている。