2021年10月1日、北里大学と神奈川県住宅供給公社、シニアライフ振興財団は連携・協力協定を締結。公社が経営する団地の入居者や地域住民の健康寿命延伸に向け、高齢者が住みやすい活力のある地域社会に向けた取組みを推進する。
神奈川県住宅供給公社が団地再生モデルを手掛ける相武台団地(相模原市南区)では、高齢者・子育て複合拠点「コンチェラート相武台」(サービス付き高齢者向け住宅、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、訪問看護事業所、通所介護事業所、子育て支援施設)の整備をはじめ、シャッター街化が進行する商店街の活性化プロジェクト「グリーンラウンジ・プロジェクト」、健康まちづくりに向けた多世代交流拠点「ユソーレ相武台」の整備などを行ってきた。これにより子供から高齢者までが安心して住める街の醸成に、一定の成果が見え始めている。
一方で、団地・近隣の集合住宅はエレベーターがなく、階段の上り下りが辛く高齢者が引きこもりがちになるなど、身体機能や認知機能の低下(フレイル)が進み要介護状態に陥ることが懸念されている。
このような背景から「いつまでも住み慣れた地域で健康的に住み続けられる」環境を整えることを目的に、北里大学が有するリハビリテーション、予防医学、ヘルスプロモーションなどの専門的知見を活かして住民サービスの充実を目指すことになった。
今後の取組みとして、フレイル、サルコペニア、軽度認知機能障害に対する健康講座や団地・地域住民を対象とした測定会を開催する。また、北里大学の学生が教育の一環として各種取組みに関わり、地域リハビリテーションやヘルスプロモーションなどについて実践の現場で学ぶとともに、団地・地域住民との多世代交流を図る。そして、このような活動を通して得られるデータを研究成果として発表し、他団地への取り組みに活かすとともに、地域・社会に貢献する。
参考:【学校法人北里研究所】北里大学×神奈川県住宅供給公社×シニアライフ振興財団 連携協定を締結。健康寿命の延伸に向けた取組みがスタートします!