東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻土屋・伊藤研究室、株式会社NABLA Mobility、Peach Aviation株式会社は、産学連携で航空機運航の環境負荷低減を実現する取り組みを開始する。
世界的にカーボンニュートラルが推進される中、我が国においても航空分野のCO2削減(令和3年度国土交通省航空分野におけるCO2削減の取組状況)が注目されている。今回の取り組みでは、東京大学、NABLA社がPeachの運航データをもとにそれぞれの強みを活かして環境負荷低減を実現するための提案などを行う。
そのうちの一つが、運航の効率化。Peachの運航データなどをもとに、土屋・伊藤研究室の研究開発およびNABLA社のデータ解析手法を活用し、Peachの主要空港である関西空港を中心とした、離陸から巡航を経て着陸に至るまで各区間における航空機の飛行軌道を最適化する。
日本初のLCCでありアジアのリーディングLCCを目指すPeachが航空分野の脱炭素でも積極的に可能性を追求する中で、今回の連携を通じ、航空業界に期待される抜本的な脱炭素にかかるプロダクト開発および施策の実装を産学の連携で加速させる。
東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻土屋・伊藤研究室は、航空機・宇宙機の飛行力学制御を含めて人と航空機が協調して環境を守る航空交通管理の仕組みを創る研究を行う研究室。その研究活動の一環で、航空機の燃料消費量を削減し、CO2排出量を抑える、地球に優しいフライトの実現に向けた研究開発を進めている。
NABLA Mobilityは、航空機業界の効率改善、地球全体の脱炭素に貢献するソリューションをAIや航空機運航に関わるあらゆるデータを活用して提供する2021年4月に設立されたスタートアップ企業。
Peachは、2012年3月に関西空港を拠点として運航を開始。新千歳、仙台、成田、中部、関西、福岡、那覇の7ヵ所を拠点空港として、国内線33路線、国際線17路線を運航している。
参考:【株式会社NABLA Mobility】NABLA Mobility、東大航空、Peach、産学連携で航空機運航の環境負荷低減を実現する取り組みを開始