東北大学では、2022年4月12日に「災害に備えたコミュニケーションを考える~大学院生による成果発表会~」を開催した。QuizKnockの伊沢拓司氏が、東北大学特任准教授(客員)として企画段階から参画してきた「東北大学卓越解拓プロジェクト」の集大成となる。
「東北大学卓越解拓プロジェクト」とは、「東北大学卓越大学院プログラム※」の学生が企画・運営しているプロジェクトで、異分野の知識を融合させ災害について今一度考えることを目的としている。専攻やバックグラウンドが全く異なる大学院生が集まり、グループごとに災害発生時や防災に関するリスクコミュニケーションを活性化するための施策を考えてきた。
伊沢氏は、これまで、運営学生との打ち合わせやグループワークの枠組み作り、各グループの施策内容に関して継続的に助言を行ってきた。3月に行われた事前研修では、『「正解」のない問いについて社会に語る時、いかにして振る舞うべきか』というテーマで学生向けの講演も行った。メディア出演の経験をふまえつつ、施策を通して社会の要求に応えるために考えるべきポイントなどを発信したほか、学生の中間発表に対して企画立案・学生起業などの観点からフィードバックを行った。
そして今回、伊沢氏の助言を参考に、約3週間にわたって議論を行ってきた4グループがこれまでの成果を発表。オンライン・対面のハイブリッドで開催した成果発表会は、学内外から約300名が視聴した。学生からは、災害に関するリスクコミュニケーションを活性化するための施策として、留学生向けの防災講義や防災教育アプリ、災害情報を付加した物件紹介パンフレットやペット専用の避難所など、さまざまなアイディアが寄せられた。質疑応答では参加者から多くの質問やコメントが寄せられ、活発な議論が行われた。
閉会式では、伊沢氏が「今回のワークショップを通して、自らの考えを社会に問う際の『風呂敷の広げ方』をリアルに学べたのでは。とても難しい課題だったと思うが、皆さんの学びに対する真摯な姿勢を感じることができた。ぜひ今回の経験を今後の研究活動にいかしてほしい」と述べた。
※卓越大学院プログラムは、国内外の大学・研究機関・民間企業等と連携し、世界最高水準の教育力・研究力を結集した5年一貫の博士課程学位プログラムを構築することで、あらゆるセクターを牽引する卓越した博士人材を育成するとともに、人材育成・交流及び新たな共同研究の創出が持続的に展開される卓越した拠点を形成する取組を推進する事業。東北大学では、未来型医療創造卓越大学院プログラム、人工知能エレクトロニクス 卓越大学院プログラム、変動地球共生学卓越大学院プログラムの3つのプログラムが採択されている。
参考:【PR TIMES】QuizKnock 伊沢拓司が東北大学特任准教授(客員)として『災害に備えたコミュニケーションを考える~大学院生による成果発表会~』に参加しました