花粉症などアレルギー症状の緩和効果が期待される機能性食品3点が、愛媛県松山市の愛媛大と民間会社の共同研究で製品化されました。愛媛特産の温州ミカンの果皮と牛乳に含まれるタンパク質を配合したゼリー、ヨーグルト、サプリメント錠剤で、県内外のスーパーや薬局で10月から販売されます。
開発の中心になったのは、愛媛大農学部食品健康科学研究センター長の菅原卓也教授。菅原教授はミカンの果皮に含まれるフラボノイドの一種・ノビレチンと、牛乳に含まれるタンパク質のβ-ラクトグロブリンがアレルギー症状の緩和に効果があることや、2つの成分を同時に摂取することにより、花粉症などの症状を大幅に和らげることを突き止めました。
そこで、乳業メーカーの四国乳業(愛媛県東温市、三好晶夫社長)、柑橘系商品販売の伊方サービス(愛媛県伊方町、澤田佳孝社長)と共同で製品化を進め、ミカン果皮配合の飲むヨーグルト「エヌプラス」を開発しました。製品化には愛媛大農学部の学生15人が中心になったプロジェクトチームも加わり、味の検討やネーミングを手がけています。
さらに、菅原教授は乳酸菌食品メーカーのクロレラ(大分県由布市、吉瀬功勉社長)、健康食品メーカーのファイン(大阪市、佐々木信綱社長)とも共同で、ミカン果皮と乳タンパク質を配合したゼリー「健康習柑deゼリー」、サプリメント錠剤「アレル・クレンズ」を製品化しました。こちらの製品化にも愛媛大農学部の学生5人が参加しています。