熊本大学は医療の地域格差など熊本県の医療課題解決を目指し、医療機器メーカーのGEヘルスケア・ジャパンと包括連携協定を締結した。今後、医療現場の声を基に工学部の技術や人材を活用し、格差解消に向けた取り組みを進める。

 GEヘルスケア・ジャパンによると、熊本県では山間部を中心に急速な人口減少と高齢化が進み、医療の需要が急速に高まってきているが、政令指定都市の熊本市周辺とその他の地域で医療格差が問題になっている。

 心筋梗塞の死亡率は熊本市と最も医療体制が整っていない地域で5倍の開きが出ているほか、将来的に熊本市周辺が医師過剰となるのに対し、山間部や離島部で医師不足が深刻さを増すと予測されている。

 このため、熊本大学は工学部の技術と人材を動員し、GEヘルスケア・ジャパンと地域格差の解消につながる機器の開発やネットワークの構築を進める方針。熊本大学の小川久雄学長は「GEヘルスケア・ジャパンとはこれまでも連携を進めてきたが、今回の協定締結を機に地域社会の発展に向けた取り組みを進めたい」とのコメントを発表した。

参考:【GEヘルスケア・ジャパン】GEヘルスケアと熊本大学が医工融合による課題解決に向けた包括連携協定を締結― 地域課題や臨床ニーズを充足する革新的医療技術の社会実装を目指して共創を開始―

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