奨学金申請時の困りごとで最も多かったのが手続きの分かりにくさであることが、大学教育支援サービス・ハーモニープラスの調査で分かった。大学生の4割が「手続きの進め方が分からなかった」、3割が「必要書類の入手や確認に苦労した」と答え、制度へのアクセス自体が障害になっている。

 調査は5~6月にインターネットを通じて全国の大学生を対象に実施、350人から回答を得て集計した。内訳は男子学生31.3%、女子学生68.7%で、奨学金申請と利用状況について聞いた。

 それによると、奨学金申請で最も困ったことについては、40.0%に当たる140人が「手続きの進め方が分からなかった」と答えた。さらに、31.1%に当たる109人が「必要書類の入手や確認に苦労した」と回答したほか、「相談できる人がいなかった」、「大学からの案内が分かりにくい」と訴える声もあった。

 申請時に不足していると感じた情報では、29.7%に当たる107人が「どの制度が自分に合うか分からなかった」、25.6%に当たる92人が「申請フローの全体像が見えにくかった」と答えている。手続きで簡素化してほしいことは、33.3%の120人が「全体的にもっと簡単にしてほしい」と答えた。

 また「問い合わせフリーダイヤルがあってほしい」(女性 10代後半)、「受験で忙しいのに煩雑すぎ」(男性 20代前半)、「申請期限のお知らせを見逃すところだったので、リマインドしてほしい」(女性 20代前半)といった声があり、奨学金制度の改善において求められているのは、制度そのものの見直しだけでなく、「情報の分かりやすさ」や「手続きのしやすさ」といった“学生目線の体験設計”であることが明らかとなった。

参考:【PR TIMES】【ハーモニープラス株式会社】大学生350人に聞いた】「奨学金申請」で一番困ったことは?~情報の分かりにくさ、手続きの煩雑さが大きな壁に~

大学ジャーナルオンライン編集部

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