文部科学省の国立大学法人評価委員会は、2014年度の国立大86校と大学共同利用機関4法人の業務実施状況に対する評価をまとめ、地域課題を解決する新しい教育組織を設置した高知大学、フランスのパリで「東北復幸祭」を開くなど東北復興へ全学が一体となって情報発信を続けた福島大学など5校に最高評価、複数回にわたって医療事故を起こした群馬大学など3校に最低評価をつけました。
一方、最低評価に当たる「重大な改善事項」とされたのは、群馬大学、旭川医科大学、秋田大学の3校。群馬大学は相次ぐ医療事故の背景に医療安全管理体制の重大な欠陥があると指摘されました。旭川医科大学は財務内容の悪化が健全な大学運営に取り組んでいると認められない、秋田大学は寄付金の使途変更手続きで寄付者の同意を怠るなど重大なミスがあったとされています。
このほか、問題点としては、学生定員の未充足で山梨大学、鳴門教育大学など18校、不適切な経理で横浜国立大学、人間文化研究機構など11校、1法人、研究活動での不正行為で千葉大学、富山大学など9校、毒劇物の不適切管理で奈良女子大学、東京大学など11校、個人情報の不適切管理で東北大学、京都大学など17校、1法人が指摘を受けました。