東京大学大学院経済学研究科は民間信用調査機関の東京商工リサーチと政府や地方自治体が実施する政策の効果を共同研究する契約を結んだ。共同研究期間は2022年7月末までの約3年間で、日本における政策形成実践の推進役を担うことを目指す。
東京大学によると、東京大学政策評価研究教育センターの研究者が東京商工リサーチの企業データを活用し、国の省庁や自治体が進める政策の評価について研究するとともに、企業の分析を進めて生産性向上につながる共同研究を実施する。
さらに、社会構造の変化が企業活動や社会にどのような影響を与えているのかについても、研究、分析を進める。
高齢化社会の進行や人口減少で国の税収が減少する中、限られた予算で効果的な政策を打ち出すことが求められている。そのためには政策の効果を正確に測定する必要があるが、企業情報はこれまで研究者がアクセスしにくく、この問題の解決が求められていた。
東京大学政策評価研究教育センターは大学院経済学研究科の付属組織として、2017年に設立された。政府や自治体、民間と協働することでデータを整備し、質の高い実証・理論分析で政策評価を進めることを目指している。
参考:【東京大学】東京大学大学院経済学研究科と東京商工リサーチが政策形成(EBPM)に関する共同研究契約を締結(PDF)