子どもの貧困に関する調査研究に特化した日本初の研究コンソーシアムが、大阪府立大学や首都大学東京などが参加して発足した。子どもの貧困調査研究コンソーシアムで、子どもの貧困に対する共同研究体制を整備し、国や地方自治体による政策立案を支援する。
大阪府立大学によると、コンソーシアムに参加するのは、大阪府立大学21世紀科学研究センタースクールソーシャルワーク評価支援研究所と、首都大学東京大学院人文科学研究所子ども・若者貧困研究センター、北海道大学大学院教育学研究院子ども発達臨床研究センター、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科、沖縄大学地域研究所、日本福祉大学。事務局は首都大学東京に置く。
2013年に公布された子どもの貧困対策の推進に関する法律を受け、これまでに16の都道府県が子どもの生活実態に関する調査を進めている。国も2020年度に全国調査に入る方針だが、子どもの貧困について日本全体の状況が明らかになっているわけではない。
コンソーシアムは子どもの貧困に関する調査研究拠点を構築し、子どもの貧困が地域によってどのように異なる影響を及ぼすのか解明するとともに、自治体ごとにどのような施策が効果的なのか政策評価を進め、国や自治体に提言する。さらに、自治体の単一調査では明らかにすることが難しい父子家庭や外国にルーツを持つ子どもたちの状況についても対策を検討する。