組織の壁を超えてイノベーションを創出した企業や団体を表彰する第2回日本オープンイノベーション大賞で、九州大学起業部が文部科学大臣賞に選ばれた。表彰式は2020年2月27日、東京都千代田区永田町の中央合同庁舎講堂で開かれる。
内閣府によると、九州大学起業部は熊野正樹九州大学学術研究・産学官連携本部准教授が中心となって2017年に発足した大学公認の部活動。部員の学生にベンチャー企業の起業家やベンチャービジネスの専門家らが寄り添い、起業家に育成して大学の知財を生かしたベンチャー企業の創設を目指している。
このため、専門家による支援組織をつくったほか、地元企業などと提携、学生と企業のオープンイノベーションを進めている。部の発足から2年3カ月で起業した数は15社。第1号のベンチャー企業は3億円以上を調達し、60人を雇用する企業に成長している。国内大学の企業部の先導役であり、地域の産業活性化、地方創生の優良事例として高く評価された。
このほか、第2回日本オープンイノベーション大賞では、内閣総理大臣賞に汎用的知能ロボットコントローラーを開発したMUJIN、川崎重工業、三菱電機、不二越、安川電機の取り組みが選ばれた。