大阪府立大学は教職員が開発したオンライン学習システム「ミークス」を他大学に2021年2月末までの期間限定で無償提供することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で実施が広がっているオンライン学習の後押しをするのが狙い。

 大阪府立大学によると、ミークスは大学院人間社会システム科学研究科の岡本真彦教授らが文部科学省から採択された「大学教育再生加速プログラム」(2014~2018年度)の中で開発した。講義型授業に主体的で対話的な深い学びを加えるための支援ツールで、受講生同士が授業内容を確かめ合うことができる「協調学習環境」を特徴とする。

 多くの大学が採用している「ムードル」という学習管理システムで動作し、専門的な知識と深い理解の両方を可能にする。2019年度は延べ約70人の教員が授業で活用し、延べ約2,500人の学生が利用した。3年間の稼働でシステムトラブルは1件もなかった。大阪府立大学以外では、大阪教育大学教育学部の高橋登教授が授業で導入している。

 開発者の一人である岡本教授は「新型コロナの感染拡大で大学は講義型授業と期末試験という従来型の教育法が利用できなくなった。オンライン学習で教育成果を保障したいと考えている大学は、ミークスを利用してほしい」とのコメントを発表した。

参考:【大阪府立大学】~全国教育機関のオンライン授業化に貢献~大阪府立大学がオンライン学習支援システム「meaQs」を他大学等に無償提供(期間限定)

大学ジャーナルオンライン編集部

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