2020年6月15日、新潟大学は日本医療研究開発機構の補助事業による「COVID-19ワクチン開発」の実施を発表した。新潟大学大学院医歯学総合研究科細菌学教室 松本壮吉教授を研究代表として、組み換えBCG技術を利用したCOVID-19ワクチン開発に向け、研究を実施する。

 これまでに40億人以上の人々に接種された実績を持つBCGワクチンは、ウシ型結核菌を弱毒化した生ワクチンで製造コストが低く、高い安全性を有する。結核だけでなく他の難病にも効果を発揮し、長期にわたって免疫を活性化するはたらきがある。
新型コロナウイルス感染症においては、BCGワクチン接種国の発生率や死亡率が低い傾向にあると指摘されており、科学的な因果関係は証明されていないものの、BCGが新型コロナウイルス感染症にも有効な可能性がある。

 本研究では、新潟大学が有する組み換えBCG(rBCG)技術を応用し、接種後の体内において新型コロナウイルス感染症原因ウイルス「SARS-CoV-2」の抗原性たんぱく質を持続的に発現する「rBCG-SARS-CoV-2ワクチン」の開発を目指す。新潟大学のほか、東京大学、国立感染症研究所、日本ビーシージー製造株式会社が協働する。

参考:【新潟大学】日本医療研究開発機構(AMED)の補助事業により「COVID-19ワクチン開発」を実施します

大学ジャーナルオンライン編集部

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