一般社団法人日本経済団体連合会は、2016年4月入社対象の採用選考活動について調査を行い、9割以上の企業が「売り手市場(学生側が有利)であった」、また、5割以上が「内定辞退者数が増えた」と回答しているとの調査結果を公表しました。
この調査は、企業の大卒等新卒者の採用選考活動を総括することを目的に、1997年度より実施されているものです。2015年度の調査は、2015年9月24 日~10月16日の期間、日本経済団体連合会企業会員のうち1,331 社を対象に行われ、790社の回答を集計しました。
調査によると、2016年4月入社対象の採用選考活動を実施した企業の割合は、96.7%と高水準が継続中で、就職採用市場に関する評価では91.1%の企業が「売り手市場(学生側が有利)であった」と回答。2014年度と比べ24.4 ポイントの大幅増となりました。採用活動として、67.7%の企業がインターンシップを「実施した」と回答。そのうち2014年度と比べ受け入れ人数を「大幅に増やした」または「やや増やした」と回答した企業は52.8%と過半数を占めました。学内セミナーに参加した企業も81.9%で、回数も増加の傾向がみられました。一方で、内定(内々定含む)辞退者数は、2014年度と比べ「大幅に増えた」または「やや増えた」と回答した企業の割合は 55.2%と過半数に達し、追加募集についても「既に行った/今後行う予定」と回答した企業が47.4%と5割近くに上りました。
採用選考スケジュールの変更に伴う影響や評価については、95%以上が「学生への悪い影響があった」、87.9%が「自社の採用選考活動に悪い影響があった」と回答。今後「指針で規定したスケジュールを見直すべきである」と80.0%の企業が回答し、選考活動の開始時期や広報活動の開始時期などについても見直しが必要だと考えてることがわかりました。