京都大学は、2020年12月9日、合同会社シャネルR&Iとの共同研究によって新たに誕生した化粧品のオンライン記者発表を行った。
京都大学医学研究科の松田文彦教授と合同会社シャネルR&Iは、2014年に「ながはま0次予防コホート※」を利用した共同研究を開始。長期にわたり1,000人以上の女性の皮膚の状態を測定し、参加者のゲノム情報や健康関連情報と合わせて解析している。
この共同研究から得られた新たな方向性「健康な肌とは」という視点から、それに関連する遺伝的背景を特定。2020年12月9日、研究成果を製品開発に活かした新たな化粧品「ル ブラン セラム HLCS」を発表した。
京都大学はシャネルとの共同研究について「『美しく健康に老いることで人の幸福に繋がる研究』を共通の目標とし、今後数年にわたり膨大なデータを収集し、皮膚をバイオマーカーとしたヒトの老化の知見を深めることを目指した長期的な研究として今後も連携を深めていきます」としている。
※ながはま0次予防コホート事業は、京都大学大学院医学研究科と長浜市、長浜市民が産官学民連携で進めている。従来の1次予防(病気にならないように気をつける)に先んじる予防を「0次予防」と名付け、2007年から始まった。長浜市民1万人から集めた健康情報、血液や尿の成分、環境・生活習慣の情報などを統合して解析することで、病気の原因や老化のメカニズムを解明し、「医学の発展」と「市民の健康づくり」に貢献することを目指している。
参考:【京都大学】本学と合同会社シャネルR&Iとの共同研究によって新たに誕生した化粧品のオンライン記者発表を行いました。(2020年12月9日)