北海道大学と株式会社調和技研、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)北海道事業部は、「スマートイノベーションラボ北海道」を活用し、AI病理画像解析の共同研究を開始する。
患者から手術などで採取された病変(腫瘍)組織は、病理診断を専門とする病理医が顕微鏡で観察することで良性・悪性や種類(組織型)が確定診断され、それをもとに患者に術後どのような治療を行うかの方針が決定される。
現在の病理診断の現場では、領域の細分化や治療に必要な情報の高度化により、一人あたりの労働負荷が大きくなっており、特に脳のがんともいえる悪性脳腫瘍の病理診断には、高度な知識と経験が必要とされる。
共同研究では、北海道大学の脳腫瘍病理の画像解析研究、調和技研のAI分野における技術力、NTT東日本が提供するスマートイノベーションラボの高速かつセキュアな通信環境とAI解析基盤を活用。3者の知見やデータ、AI技術にて、病理画像解析の精度を向上し、脳腫瘍病理診断に導入しうる高度な病理診断支援システムを構築することで、病理医の負担軽減を目指す。
検証後は実証フィールドとして、脳神経外科病院や検査機関等に協力を仰ぎ、更なる精度向上を図る。
※スマートイノベーションラボは、高性能なGPUサーバなどを設置した、AI・IoTに関するNTT東日本の共同実証環境
参考:【北海道大学】スマートイノベーションラボ 北海道※を活用しAI病理画像解析の共同研究を開始 ~AI病理画像解析による脳腫瘍病理診断支援の実用化にむけチャレンジ~(PDF)