8年連続で過去最高を更新 大学進学率57.7%
2023年春の大学の学部進学率が57.7%に達し、過去最高を更新したことが、文部科学省の2023年度学校基本調査(確定値)で明らかになった。対前年度比1.1ポイント増で、過去最高の更新は8年連続。最も進学率が伸びたのは沖縄県の53.5%で、九州地方で1位となった。
文科省によると、短期大学の本科進学率は前年度を0.3ポイント下回る3.4%、専門学校進学率は前年度を0.6ポイント下回る21.9%、高等専門学校の4年進学率は前年度と変わらない1.0%だったが、大学の学部進学率の伸びが影響し、高等教育機関全体の進学率は前年度を0.2ポイント上回る84.0%になった。
18歳人口が減少する中、若者の4年制大学志向の高まりや修学支援新制度の浸透、通信制高校からの大学進学者増加などが影響したと考えられる。
都道府県別にみると、前回から最も大学進学率が伸びたのは沖縄県の53.5%(3.5ポイント増で九州地方1位)。また、男女別の大学進学率では山梨県の男子進学率が78.7%で全国1位となった。これらは通信制高校からの大学進学者が増えた要因が大きい。
沖縄県の通信制高校から大学短大の通信教育部を除く大学等進学者は、2021年度間1,625人(男子862、女子763)から2022年度間1,918人(男子992、女子926)と大きく伸びている。山梨県は、2021年度間577人(男子367、女子210)から2022年度間787人(男子492、女子295)と男子の進学者数が大きくなっている。
今後は通信制高校からの大学進学者がさらに増加していくことが考えられるため、来年度以降は、都道府県別について統計の取り方を見直していく必要がありそうだ。
現役での大学進学率は上から東京都(71.3%)・京都府(69.6%)・神奈川県(65.5%)となっており、進学先に短大や通信制大学短大を含む「現役大学(等)進学率」でみると、京都府(73.0%)・東京都(72.8%)・神奈川県(68.1%)と京都府が全国1位になる。
また大学(学部)卒業者の大学院等への進学率は、12.5%で前年度を0.1ポイント上回るにとどまり、大学進学率と比較すると伸びは小さくなっている。
参考:【文部科学省】学校基本調査-令和5年度結果の概要-
【US進学総合研究所】2023年度 大学進学率57.7%(8年連続 過去最高を更新)