語学習得やデジタル技術の向上にも意欲的。
観光業のほか、メーカー、商社、金融など活躍の場は幅広い

 語学習得に関しては、外国語大学の強みが存分に生かされている。学べる言語の数は19言語。加えて、英語を基軸にもうひとつの外国語を同時に学ぶ「二言語同時学習」は、7言語で開講している同校ならではのマルチリンガル教育だ。さらに、語学学習や主体的な学びを支援する施設として、外国語自律学習支援室NINJA(※)がある。常駐するネイティブ教員や留学生スタッフとマンツーマンで会話練習ができるほか、日本人の学生スタッフも在籍し、レポートの書き方、参考文献の探し方、効果的な学習方法など学習上の相談にも応じてくれる。留学生との交流イベントなども開催され、日常的に異文化に触れることもできる。

 また、デジタルスキルの向上にも意欲的で、データ科学関連の授業を必修化している。仮想空間と現実を融合させた体験技術のXR(クロスリアリティー)、VR、AR技術を駆使したプロジェクトも行われているそうだ。

 卒業後の進路は、ホテル、エアライン、旅行会社といった観光業界にとどまらず、メーカー、商社、金融、官公庁など幅広い。「4年間を通して養われた企画力や行動力は、あらゆる分野に応用できます。幅広い視野やコミュニケーション力を身に付けて食品会社に就職し、海外とのビジネスを行っている卒業生もいます」と村山教授。

 日本固有の歴史や伝統を継承してきた京都の“ほんもの”に触れられる環境の中、留学生と共にディスカッションし、地域に出て学んだ経験は、将来への大きな力となってくれるだろう。

※NINJA=“Navigating” “Independent” “Non-stop” “Journey” “Autonomy”の頭文字

京都外国語大学 国際貢献学部グローバル観光学科

村山 弘太郎教授

 

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