アフガニスタン情勢が緊迫化する中、広島大学は学長、全理事が集まって緊急会議を開き、アフガニスタン人の修了生らを支援するために国際室の下に特別対策室を設置することを決めた。現地情報を収集したうえで、必要な支援策を迅速に講じる。

 広島大学によると、情報収集は広島大学で学ぶ留学生らと連携して進め、現地情報を確認したうえで、対応を検討する。支援対象は現地にいる修了生と留学生。政府など関係機関との調整が整い次第、大学が可能な支援を迅速に実行する。広島大学の方針に対し、キャンパスがある広島県東広島市の高垣広徳市長は人道的な観点から最大限の協力を申し出ている。

 アフガニスタンは2001年の米同時多発テロをきっかけに米軍やNATO(北大西洋条約機構)加盟国軍がテロの温床になっているとして軍事介入し、いったんはタリバン政権を打倒して民主政権を樹立したが、米軍の8月末撤退を前にタリバンが全土で攻勢に出て、首都のカブールを制圧した。

 カブール空港にタリバン政権を拒む市民らが殺到し、国外脱出を図る中、大規模テロが発生し、米兵、市民らに多数の死傷者が出た。イスラム過激派組織のイスラム国、国際テロ組織のアルカイダが活動しているとのうわさも流れ、情報が錯綜している。

参考:【広島大学】広島大学アフガニスタン人在籍生及び修了生に対する広島大学のアクション

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