現在の5教科7科目に「情報」が追加される2025年の大学入学共通テストで、大学入試センターは初年度に限った経過措置として既卒生向けに「旧情報(仮)」を出題することを決めた。現役生と既卒生の平均点に著しい差が出た場合、得点調整する。

 大学入試センターによると、高校では2022年4月から新しい学習指導要領でプログラミングを含む「情報Ⅰ」が必修となるが、現在は「情報の科学」か「社会と情報」のいずれか1つを選択することになっている。

 2025年の大学入学共通テストで現役生となる現在の中学3年生は新学習指導要領に基づいて「情報Ⅰ」を学ぶ一方、既卒生は旧学習指導要領下の授業を一部受けることになる。このため、既卒生が不利にならないよう別問題を準備する。

 大学入試センターは今後のスケジュールとして2022年の秋か冬に各教科・科目の問題作成の方向性を示し、2023年6月に文部科学省が実施大綱を発表、2024年6月に大学入試センターが実施要項を公表することを明らかにした。

 「情報Ⅰ」の必修化は新学習指導要領でデジタルに強い若者を育てることなどを目的に導入された。国立大学協会も2025年からの国立大学入試で現在の5教科7科目に「情報」を加えた6教科8科目を全受験生に課す方向で検討している。

参考:【大学入試センター】令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストに関する検討状況について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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