科学技術振興機構・社会技術研究開発センター(RISTEX)は、2022年度(令和4年度)の社会技術研究開発事業について、4つの研究開発プログラムの提案募集を開始した。

 社会技術研究開発センター(RISTEX)は、SDGsを含む社会の具体的な問題の解決や、新たな科学技術の社会実装に関して生じる倫理的・法制度的・社会的課題への対応を通して、経済的価値にとどまらず、新しい社会的・公共的価値の創出を目指した研究開発を推進している。新型コロナウイルス感染症に関連する取り組みも積極的に推進している。

 2022年度に募集する研究開発プログラムは以下の4つ。
①科学技術イノベーション政策のための科学研究開発プログラム
客観的根拠に基づく科学技術イノベーション政策の形成に寄与するため、新たな政策実装が社会にもたらす便益、効果の可視化、政策実装に必要な専門家会議のあり方など、政策形成に必要な方法論を創出する。提案書受付期限は5月9日(月)正午まで。山梨大学 大学院総合研究部医学域社会医学講座の山縣 然太朗教授がプログラムを統括する。

②科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への包括的実践 研究開発プログラム
新興科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への対応と責任ある研究・イノベーションの営みの普及・定着を目指し研究・技術開発の初期段階から包括的にELSIに取り組む実践的協業モデルを開発する。提案書受付期限は6月8日(水)正午まで。東京大学 大学院人文社会系研究科の唐沢 かおり教授が統括する。

③SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(シナリオ創出フェーズ・ソリューション創出フェーズ)
地域が抱える具体的な社会課題に対して、研究代表者と地域で実際の課題解決にあたる協働実施者が共同で既存の技術シーズの活用による即効性のある解決策を創出する。提案書受付期限は6月8日(水)正午まで。放送大学 客員教授で損害保険ジャパン株式会社サステナビリティ推進部の関 正雄シニアアドバイザーが統括する。

④SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築)
様々な社会構造の変化を踏まえ、社会的孤立・孤独のメカニズム解明、孤立・孤独リスク評価手法(指標等)及び社会的孤立・孤独の予防施策開発と、そのPoC(Proof of Concept:概念実証)までを一体的に推進する。提案書受付期限は6月8日(水)正午まで。追手門学院大学教授/広島大学の名誉教授の浦 光博教授が統括する。

 2022年度公募にかかる全体説明や各研究開発プログラムの詳細は、ホームページで確認できるほか、5月10日(火)14:00~16:30に開催する第2回合同募集説明会(オンライン)でも説明や質疑応答を行う。合同募集説明会への参加希望者は、専用フォームから申し込む。

参考:【社会技術研究開発センター】2022年度 社会技術研究開発事業の提案募集

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。