九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所および同学大学院工学研究院に所属する小江誠司主幹教授らを中心とする研究グループは、田中貴金属工業株式会社との共同研究により、燃料電池と太陽電池を融合する同一触媒の開発に成功した。

 本研究で開発したのは、自然界の水素酵素と光合成の機能を融合した、これまでにない新しい触媒。この触媒を用いると、水素をエネルギー源として燃料電池が、水と光をエネルギー源として太陽電池が駆動するという。これまで別々に開発されてきた「次世代電池」である燃料電池と太陽電池を融合する画期的な成果と言え、本研究成果によりエネルギー研究の分野に格段の発展と波及効果がもたらされるとみられている。

 小江教授は、自然界から研究のヒントを得たと話す。すなわち、光がない時(夜間)は水素を電子源とする水素酵素のように、光がある時(昼間)は水を電子源とする光合成のように駆動する触媒・電池のアイディアを思いつき、本触媒の開発に至った。将来的には、この開発をきっかけとし、夜間は水素を、昼間は水を燃料として車が走る時代が到来することを期待する、と話している。

論文情報:【ChemCatChem】A Fusion of Biomimetic Fuel and Solar Cells Based on Hydrogenase, Photosystem II, and Cytochrome c Oxidase

九州大学

未来を切り拓く「総合知」を生み出し、社会変革を牽引する大学

今年111周年を迎えた九州大学は、12学部19学府を擁する基幹総合大学。世界最高水準の卓越した教育研究活動を展開し国際的な拠点となり得る「指定国立大学法人」として指定を受けました。これまで培い蓄積した人文社会学系から自然科学系、さらにはデザイン系の「知」を組み[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。