茨城工業高等専門学校(茨城高専)専攻科2年生3名は、2022年9月、韓国の朝鮮理工大学のインターンシップに参加した。このインターンシップは、茨城高専と韓国の朝鮮理工大学の両校で締結した学術交流協定をもとに実施している双方向派遣プログラムの一環で、11月15日には参加者による報告会が行われた。

 茨城高専と朝鮮理工大学は2010年5月に学術交流協定を締結。コロナ禍で交流が難しかった2020年、2021年を除いて、継続的な双方向派遣プログラムして、両校の学生が相互訪問し研修を行ってきた。2022年9月2日~9月17日に、専攻科2年生3名が朝鮮理工大学を訪問し、授業聴講、企業見学、寄宿舎(寮)での共同生活を行いながら交流を深め、グローバルに活躍できる国際感覚を磨いた。

 韓国到着後、学生らは朝鮮理工大学で、総長、教職員による歓迎会に参加。朝鮮理工大学朝鮮系総長は「韓国の大学と姉妹学校である茨城工業高等専門学校は歴史性という共通点を持っている」として「今回の研修が両校の発展とお互いの文化を理解する重要な場になることを願う」と語った。

 今回のインターンシップは、 参加学生の専攻及び専攻関連産業に対する理解、韓国と韓国語に関する理解を深めることを目的として行われ、学生らは朝鮮理工大学キャンパスツアーを皮切りに、電気科、機械科など専攻特講及び実習、教養授業参観や韓国語授業などのプログラムに参加。また、光州グリーンカー振興院及び韓国電力公社(ナジュ)などの企業見学や、順天楽安邑城、国立光州博物館、潭陽竹緑園など韓国の文化を体験できる施設を訪問し、韓国への理解を深めた。

 11月15日に行われた報告会では、インターンシップに参加した専攻科2年生の河内翔生さんと車田颯人さんが、インターン期間中の様子をスライドを交えて報告。二人は本科5年次に韓国語を履修しており、その経験が現地での読み書きに活かされたが、履修から時間が経過していることもあって、会話でのコミュニケーションには苦戦したと話した。また、韓国の学生と友情を育んだり、異文化に触れる体験に多くの学びがあったと感想を述べた。

 2023年1月には、朝鮮理工大学の学生が茨城高専を訪問し、茨城高専の学生との交流や日本文化の体験を行う予定。また、2023年3月に今回と同様に茨城高専専攻科生が、インターンシップとして朝鮮理工大学を訪問する予定になっている。

参考:【独立行政法人国立高等専門学校機構】朝鮮理工大学インターンシップ報告会

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。