熊本大学は2024年度、半導体業界で活躍する人材を育てる学部相当の情報融合学環(仮称)、工学部にデータサイエンス(DS)を学ぶ学科相当の半導体デバイス工学課程(仮称)を新設する(設置構想中)。半導体世界最大手の台湾・積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に進出し人材需要が高まる中、地元国立大学として高度人材の供給に応えていく。

 熊本大学によると、情報融合学環は定員60人。定員20人のDS半導体コース、定員40人のDS総合コースに分けて募集し、文系、理系双方の教員が講義を担当してデータ解析などを重点的に学ぶ。

 DS半導体コースはデータ解析を通して半導体などの製品製造の効率化や品質管理ができる人材を育成する。DS総合コースはより幅広く経済政策や医療などの分野でデータ解析を生かせる人材を育てる。

 半導体デバイス工学課程は定員20人。大学院自然科学教育部と連携した6年一貫の教育プログラムを整える。育成を目指すのは半導体の開発や製造に携わる人材となる。

 学部や学科にしないのは学生が既存分野をまたいだ内容を学習するためで、教員がこれまでの学部、学科に縛られずに携わりやすくするとしている。熊本大学は年間70人程度を半導体業界に送り出しているが、10年で倍増させることを目標に置いている。

 TSMCの新工場は2022年春に着工され、2023年後半をめどに完成する予定。約1,700人の従業員が働き、回路線幅10~20ナノ(ナノは10億分の1)メートル台の半導体を月に5万5,000枚(300ミリウエハー換算)生産し、2024年末に出荷をスタートする計画。

参考:【熊本大学】「新学部組織(情報融合学環(仮称)(学部等連係課程)、工学部半導体デバイス工学課程(仮称))令和6年度設置構想」記者発表を行いました。

大学ジャーナルオンライン編集部

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