日経BPコンサルティングがまとめた大学ブランド・イメージ調査2022-2023で、新潟大学が甲信越地区のトップを調査開始以来、初めて獲得した。大学認知率の上昇は福岡県の中村学園大学がトップで、大分県の日本文理大学が続いた。
日経BPコンサルティングによると、調査は2022年7~8月、全国約4万4,000人から医科大学、体育大学、短期大学などを除いた主要457大学のブランドイメージをインターネット上で聞き取り、9地域別に集計した。回答を依頼したのは日経BPコンサルティングの提携先調査機関の調査モニターを中心に、同地域に居住し、仕事をしているビジネスパーソンや、中学生以上の子どもがいる保護者、教育関連従事者で、「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や「コミュニケーション能力の高さ」など大学や学生へのブランド・イメージ49項目を測定。それらから大学ブランド総合力(偏差値)を算出してランキング化した。
9地域別の大学ブランド総合力ランキングのトップに選ばれたのは、北海道地区が北海道大学、東北地区が東北大学、北関東地区が筑波大学、首都圏地区が東京大学、甲信越地区が新潟大学、北陸・東海地区が名古屋大学、近畿地区が京都大学、中国・四国地区が広島大学、九州・沖縄・山口地区が九州大学だった。
このうち、新潟大学は調査開始以来、初めてのトップ。ブランド総合力は78.9ポイントで、前回より10.3ポイント上昇した。これは調査対象の全大学でトップの数字となっている。全般的に得票率が上昇している中で、特に学生に対する「勉強、研究に熱心」「礼儀正しい」「集中力がある」などの項目で伸びており、Webサイトなどを通じて在校生の様々な活動やその成果を積極的に情報発信したことが奏功したようだ。
各地区のトップ5に新たに入った大学は、東北地区の東北学院大学、北陸・東海地区の名古屋工業大学、名城大学、近畿地区の立命館大学、中国・四国地区の香川大学、鳥取大学、九州・沖縄・山口地区の西南学院大学、九州工業大学。
大学認知率の上昇は中村学園大学が前回の53.0%から7.4ポイント上がってトップ。中村学園大学は2021年に公式ホームページをリニューアルし、グループ校サイトに共通のキャッチコピーやコピーにまつわるデザインを展開。同時期に同じコンセプトで学生のボランティア活動を行うことで、地域社会への訴求力を増すことができたと考えられる。次いで、日本文理大学が前回の45.2%から7.2ポイント上昇して2位に入っている。2022年に55周年を迎えた日本文理大学は周年特設サイトを立ち上げ、改めてステークホルダーに向けたメッセージを定期で発信したことで大学認知率の向上に寄与したと推察される。
参考:【日経BPコンサルティング】甲信越編で新潟大学が、調査開始以来初の第1位を獲得 中村学園大学、日本文理大学などで認知率が上昇