株式会社マイナビは、2024年卒業予定の大学生・大学院生を対象に「大学生のライフスタイル調査 ~Z世代の就活生の“日常”と“将来”を徹底研究!~」を実施した。有効回答数3,106名(文系男子480名、理系男子568名、文系女子1,325名、理系女子733名)

 調査によると、「現在、何に楽しさを感じているか」について、前年同様男子の1位は「YouTube、動画鑑賞」で前年比1.9pt減の40.4%、女子の1位は「会って話す」で前年比3.6pt減の47.1%だった。新たに選択肢に加えた「オタ活、ヲタ活、推し活、推しごと」は女子が40.9%で4位に入り、男子では17.2%で13位だった。「推し」がいるか聞いたところ、「いる」と回答した割合は男子で51.4%、女子は73.8%。「推し」の人数は、「1人」と回答した男子が20.3%、女子が17.4%で、「2~5人以上」は男子31.1%、女子56.3%と、男女とも複数の「推し」がいる人のほうが多かった。

 TwitterとInstagramについて、複数のアカウントを持っている人の割合を調べたところ、少なくともどちらか一方で複数持っている割合は男子が58.3%、女子が80.0%。複数アカウントの使い分けは一般的になっているようだ。どのように使い分けるか聞くと、男女ともに「本名と匿名(本垢・裏垢)」が最多で、男子で31.1%、女子で40.2%だった。SNSの活用には、共通の趣味などを通じてつながっているバーチャルな人間関係と、大学やアルバイト先などのリアルな人間関係において、自分自身のキャラクターを切り替えたい、という目的があると推察される。

 結婚後の仕事については、共働きを希望する割合は全体の68.2%。男子は64.1%(前年比4.2pt増)、女子は73.3%(前年比1.2pt減)で、男子は2016年卒の調査開始以来、初めて6割を超え、過去最高を更新。女子が共働きを希望する理由で最多だったのは前年同様「仕事を続けることが生きがいになると思うから(15.3%、前年比2.4pt減)」。2番目に高い「仕事でキャリアを積みたい(出世したい)から(14.4%、前年比2.6pt増)」は2016年卒の調査開始以来最も高い割合となった。「結婚せず自分の収入のみで生活」の割合は、男子は10.0%(前年比0.6pt減)で前年よりやや減ったが、女子は12.4%(前年比0.8pt増)と、2016年卒の調査開始以来最も高くなった。

 子育てについては、「育児休業を取って子育てしたい」の割合は、男子61.3%(前年比1.4pt増)、女子63.2%(前年比4.8pt減)。男子の割合は2015年卒の調査開始以来最も高い割合に。「今のところあまり子供は欲しくない」の割合は、男子8.5%(前年比1.0pt増)、女子18.8%(前年比4.3pt増)で、いずれも2015年卒の調査開始以来最も高い割合となった。自由記入で「子供が欲しくない」理由を聞いたところ、「子供を育てるための経済的負担が大きい」という回答と、「自分には子供を育てられる自信がない」という回答がそれぞれ見られた。

 調査結果を受け、マイナビキャリアリサーチラボの石田力研究員は、「印象的だったのは、日常における楽しみでは男女差が大きく出ましたが、将来の仕事・家族観では男女差がなくなってきていることでした。日常においては、男子が動画鑑賞やゲームを楽しんでいる時、女子は「推し」に対し愛情とお金を注ぎ込んでいるという姿が見えてきました。一方、将来に対しては、男女とも共働きを希望し、ほぼ同じ割合で育児休業を取得し子育てすることを希望しています。自身の将来像やキャリア観においてジェンダーでの差が縮まっていると感じます。」とコメントした。

参考:【株式会社マイナビ】「マイナビ 2024年卒大学生のライフスタイル調査~Z世代の就活生の“日常”と“将来”を徹底研究!~」 を発表

大学ジャーナルオンライン編集部

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