三菱商事は、京都大学の研究成果を活用した起業支援プログラムに6億円を寄付することを決めた。京都大学が持つ幅広い分野の研究成果や技術力を事業化し、社会課題の解決を後押しする。

 三菱商事によると、起業支援プログラムは「京都大学・三菱商事スタートアップカタパルト」。京都大学産官学連携本部が主体となり、2023年度から2027年度まで実施する。三菱商事は6億円をプログラム運営費として京都大学に寄付し、京都大学の研究成果を活用して事業化を目指す研究者や事業化パートナーの支援に充てる。支援対象となる事業は今後、京都大学で案件を募って審査し、決まる。

 地球温暖化の進行や新型コロナウイルス感染症の世界的拡大など、社会課題が多様化・複雑化する中、大学が持つ研究成果や開発技術を事業化して課題解決に当たる必要性が高まっている。

 三菱商事は中期経営戦略で「新産業創出・地方創生を通じた未来創造」を成長戦略の柱としている。大学の研究成果を活用した起業の増加が社会課題の解決につながるだけでなく、日本の技術力と産業競争力の向上、地域経済の活性化に結びつくと考え、寄付を決めた。

参考:【三菱商事】京都大学の起業支援プログラム新設に向けた寄附について

京都大学

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