2018年11月27日、学術情報・知的財産・ライフサイエンスに関する世界的な情報サービス企業「クラリベイト・アナリティクス」は、他の論文に多く引用されている高被引用論文著者(Highly Cited Researchers)2018年版を発表した。

 今回で5年目を迎える本発表は、10年以上にわたり絶え間なく高い評価を得ている影響力のある研究者を引用分析により特定し、Web of Science※の論文データに基づき、論文の被引用数による上位1%論文著者を選出。 論文の引用には様々な理由や背景があるが、多くは同業研究者の先行研究に対する敬意の現れといえる。引用は、自身の研究に重要なつながりを持つ過去の研究について研究者が証明を行う手段であり、引用数が顕著に高い論文は、科学コミュニティが意義深く有益であると判断するひとつの目安となる。

 高被引用論文著者2018年版では、自然科学および社会科学の21の研究分野において、4,000人以上の高被引用論文著者が選出された。最多はアメリカの2,639人、イギリス546人、中国482人。中国からの選出が増加しており、ドイツを抜いて第3位にランクインした。日本からの選出者は90名で、機関別に見ると最多は理化学研究所の12名、続いて東京大学の10名だった。

※Web of Scienceは、世界で最大のクラリベイト社が提供する引用文献情報のインターネットオンラインデータベース。科学、社会科学、芸術および人文科学領域において1900年にまで遡る14億以上の引用索引を、主要な政府および学術機関、研究開発企業などの1日あたり数百万ユーザーが利用している。

参考:【クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社】 クラリベイト・アナリティクスが高被引用論文著者2018年版で、影響力のある科学研究者およびその機関を発表~論文の引用分析により選出、日本からは90名が選出~ (PDF)

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