畿央大学の看護医療学科では、2023年度初の試みとして、3回生が学ぶ「母性看護学実習」の一環として、学生たちが高校生に性教育セミナーを実施した。
セミナーは奈良県立桜井高等学校の2年生を対象に行った。当日は大学生たちが高校生にむけ、自分のからだを大切にするのと同時に、相手のからだも大切にすることの大切さ、その上で性的なつながりを持つことなどを考えるきっかけにしてほしいと、寸劇やパワーポイントなどで“性”についての話題を提供した。最後はグループに分かれ、望まない妊娠、性感染症などから自分の身を守るための避妊具のつけ方について体験の機会を提供した。
セミナーを受けた高校生からは、「恥ずかしい内容もオープンに聞くことができてとても役に立った」「自分の知らない言葉が色々出てきたけど、大切なことを何度も繰り返して話してくれたので、よくわかった」「恥ずかしさがあったが大切でいい機会だった」「いのちの重みが伝わりました。もっと責任を持ちたいと思います」といった感想が寄せられた。また、「実際に今学んでいる学生さんから直接話を聞けて身近な感じがありわかりやすかった」「年齢が近い人たちなので親近感があった」「年齢の近い人に教えてもらえてうれしかった」「大学の看護の人たちを見てもっと看護師になりたいと思った」など、年の近い大学生から聞いたことで、より身近なこととして受け止めた高校生もいたようだ。
畿央大学の母性看護学領域では、春から大学生が中心となり、高校生に向けて性に関する正しい知識を伝えるプロジェクトチーム「Sexology Project」を立ち上げる予定。高校生に年齢の近い大学生の若い発想による性教育が期待される。