札幌市厚別区で北星学園大学などを運営する学校法人北星学園は理事会を開き、短期大学部の学生募集を2025年度以降停止することを決めた。少子化と若者の短大離れで定員割れに歯止めがかからないためだ。
北星学園大学によると、短期大学部は入学定員120人の英文学科と80人の生活創造学科を持つが、過去3年間の入学生は英文学科が113人、82人、69人、生活創造学科が55人、77人、51人と定員割れを続けている。2023年5月現在の定員充足率は英文学科が68.3%、生活創造学科が80.6%で、北海道の少子化と人口減少、若者の4年制大学志向を考え、短期大学部の維持を困難と判断した。
北星学園大学短期大学部は1951年、北星学園女子短期大学として開学、2002年に男女共学化して現在の名称に改めた。キリスト教に基づく教育を掲げ、2万人を超す卒業生を送り出している。
北星学園は最後となる2024年度入学生を送り出したあと、4年制の北星学園大学や中学、高校の経営に注力し、引き続きキリスト教に基づく教育を推進することにしている。
短大は18歳人口の減少や4年制大学志向の高まりで全国的に募集停止ラッシュが続いている。2023年度は上智大学短期大学部、星美学園短期大学、岐阜聖徳学園大学短期大学部、名古屋女子大学短期大学部、龍谷大学短期大学部、武庫川女子大学短期大学部などが募集停止の方針を明らかにした。
北海道では、2023年度より旭川大学から公立化した旭川市立大学は、食物栄養学科・幼児教育学科の2学科を短期大学部として継続している。2024年度より北海道武蔵女子短期大学から4大学化する北海道武蔵女子大学は、教養学科・英文学科の2学科を短期大学として継続をしている。