大阪大学大学院の又吉紗綾特任講師らの研究グループは、2型糖尿病患者がクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いてうがいを行うことで、口腔内に存在する悪性度の高い歯周病菌種が減少するとともに、血糖コントロール状態が改善することを明らかにした。

 糖尿病の主要な合併症の1つに歯周病があり、相互に悪影響を及ぼすことが知られている。歯周病は歯周病菌が引き起こす疾患で、これまでにクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいにより歯周病菌を減少させることが報告されている。一方、2型糖尿病患者がクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいを行うことによって、歯周病や糖尿病の病状にどのような影響を及ぼすかは不明だった。

 研究グループは今回、大阪府内の糖尿病クリニックを受診中の2型糖尿病患者173人(34~84歳、平均66.5歳)に対して、半年間は水道水でうがいを、その後半年間はクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いてうがいを行ってもらい、歯周病菌種数の変化と血糖値の変化を評価した。

 その結果、クロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いてうがいを行うことで、口腔内に存在する悪性度の高い歯周病菌種が減少し、比較的若い2型糖尿病患者(68歳以下群)において血糖コントロール状態が改善することが明らかになった。

 クロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいは簡便で、日々の習慣に取り入れやすい。2型糖尿病患者がクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいを行うことで、歯周病の改善だけでなく、「歯周病によって引き起こされる血糖値上昇の改善」にもつながることが期待されるとしている。

論文情報:【Scientific Reports】Effects of mouthwash on periodontal pathogens and glycemic control in patients with type 2 diabetes mellitus

大学ジャーナルオンライン編集部

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