国立大学協会が国立大学国際化に向けた目標の達成状況を調べたところ、日本人学生の海外留学や英語での授業は達成したものの、外国人留学生数は目標に到達できていないことが分かった。日本や日本の大学の国際的な地位低下が影響していることも考えられ、取り組みの拡大が求められそうだ。

 調査は2023年12月から2024年1月にかけ、国内の86国立大学を対象に調査票を配布、国立大学協会で回答を集計した。
それによると、日本人学生の海外留学は2020年までに学部と大学院に所属する全学生の5%に引き上げる目標を掲げていた。2017年度で5.2%と目標越えを実現している。2020年までに学部7,542科目、大学院1万6,136科目を目指していた英語での授業は、学部が2018年度で7,774科目、大学院が2017年度で2万1,791科目と目標に到達した。

 しかし、外国人留学生数は2020年までに全学生の10%を目標にしていたが、2017~2023年度で7~8%で推移し、目標に届いていない。外国人教員数は6.4%の目標値に対し、兼務教員が2018年度で6.5%に達したが、本務教員は2023年5月現在の5.8%が最高で目標に達しなかった。

参考:【国立大学協会】「国立大学における教育の国際化の更なる推進について」第11回フォローアップ調査結果

大学ジャーナルオンライン編集部

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