岡山大学病院薬剤部は、広島大学病院、福山大学薬学部、広島県尾道市の公立みつぎ総合病院と連携し、地方と都市を橋渡しする新しい薬剤師教育の実現に向けたオンライン勉強会をスタートさせた。

 岡山大学によると、オンライン勉強会は岡山大学病院薬剤部の木村郁哉薬剤師が起業した岡山大学発ベンチャー企業メズウェル開発の薬剤師向け教育アプリケーションを使う。

 いつでもどこでも最新の医療を学べる場をつくり、地方の薬剤師や地方で学ぶ薬学生にやりがいを感じてもらうのが狙い。同時に、地方で働くモチベーションも高めてもらい、薬剤師の偏在を解消することも視野に入れている。

 第1回のオンライン勉強会では、広島大学病院薬剤部の石井聡一郎薬剤主任が循環器疾患について講演したあと、約30人の参加者が実践的なケーススタディを通じて薬剤師としての視点や考え方を学んだ。受講した薬剤師からは「循環器疾患について非常に理解が深まった。次回も参加したい」との感想が寄せられたという。

 厚生労働省によると、薬剤師総数は当面、需要と供給が同程度で推移すると予測されているが、将来的には供給が需要を上回るとみられている。ところが、北海道や山陰地方など人口が少ない地域では薬剤師不足が深刻化し、人材確保が難しくなりつつある。

参考:【岡山大学】地方と都市を橋渡しする新しい薬剤師教育の実現に向け、岡山大学病院薬剤部が岡山大学発ベンチャー開発アプリを用いた勉強会「BRIDGE project」を開始

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