国立長寿医療研究センターと東北大学など6大学、国立医薬基盤・健康・栄養研究所、東京都健康長寿医療センターは、日本独自の認知症早期発見、早期介入モデル確立に向け、大規模実証研究「J-DEPP研究(JAPAN DEMENTIA EARLY PHASE PROJECT)」を始めた。

 今回の研究では「認知症リスク早期発見の大規模実証」「認知症リスクを調べるための検査の基準値の設定」「認知症リスク早期発見に向けた血液バイオマーカーの有用性の検証」という3つの課題に取り組み、研究結果を基に全国の地方自治体が参考にできる手引きを作成する。

 研究に参画する大学は東北大学のほか、鳥取大学、鹿児島大学、秋田大学、神戸大学、札幌医科大学。研究班は全国41の自治体と協力し、1万人以上の高齢者を対象に各自治体独自の方法で認知機能検査を実施する。

 これに先立ち、宮城県と愛知県で500人ずつの高齢者に複数の検査を行い、検査間で認知機能判定の差が生じないよう基準値を作成する。これにより、各自治体がどの検査方法を採用していても、全国の統一基準で医療機関受診を進めることができる。

 精密検査が必要と診断された高齢者には医療機関の受診を促し、数か月後の追跡調査で実際に医療機関を受診したか、受診後の認知症予防に向けた活動状況、地域包括支援センターや認知症カフェなどの支援を受けているかどうかなどを聞き取る。

 この結果を基に、それぞれの地域で最も適切な検査の実施方法、住民への呼び掛け方法に加え、医療機関の受診や予防を妨げている要因などを明らかにする。

参考:【東北大学】日本独自の認知症早期発見・早期介入モデルの確立に向けた大規模実証研究を開始しました (J-DEPP研究)(PDF)

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鳥取大学

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