シュプリンガーネイチャーによると、10大学は東北大学、東京大学のほか、東京工業大学、横浜国立大学、福井大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、早稲田大学、東京理科大学。

　10大学は2023年から、論文の閲覧のために大学が出版社に払う費用を論文出版のための掲載料に転換する転換契約を結び、新手法でオープンアクセス論文の出版促進を図る事業を展開する。これにより、シュプリンガーネイチャーの2,000を超す学術誌でオープンアクセス出版される論文が従来の4倍以上に増える見込み。

　各大学の研究者がまとめた論文が即時公開されることで被引用数などが高まり、日本の大学の研究成果がさらにオープン化される。シュプリンガーネイチャーは各大学の国際的評価が高まるだけでなく、研究がさらに深まるとみている。

　東京大学副学長の坂井修一東京大学付属図書館長は「日本の研究の国際的発信力低下が指摘されているが、誰の目にも触れる形で研究成果を示すことにより、最先端分野のトップ研究者育成や多様な学術の振興が期待される」とコメントした。

参考：【シュプリンガーネイチャー】研究大学コンソーシアム（RUC）のメンバーを中心とする国内10大学がシュプリンガーネイチャーとオープンアクセス論文出版の促進に関する合意書に署名