上智大学は2027年4月、理工学部に「デジタルグリーンテクノロジー学科」を開設する構想を発表した。持続可能なグリーン社会の実現を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)の重要性が世界的に高まるなか、世界人口100億人に迫る地球の未来を見据え、GXを牽引する人材を育成する。

デジタルグリーンテクノロジー学科では、データサイエンスやデジタル技術を軸に、電気・機械・生物・化学など既存の理工学分野と複合的な学びを通じて最先端のエンジニアリングを学び、変革を起こす次世代のイノベーターの育成を目指す。

 入学定員は50名。うち、約半数は留学生を予定している。授業・試験・レポート・研究指導・論文執筆のすべてを英語で実施し、多様なバックグラウンドを持つ世界中の仲間と地球規模の課題に挑む力を養う。

 理工学部は2012年に英語による学位取得が可能な2つのコースを開設し、世界中から集まった学生たちが学んでいる。デジタルグリーンテクノロジー学科ではこれまでの知見やノウハウを最大限活用し、「英語で学ぶ世界基準の理工教育」を更に発展・拡充することでグローバルな視野を持った人材を育てる。

 上智大学は新宿区の四谷キャンパスに全学部が所在しており、例えばAIに関連する講義も神学から理工学まで多様な専門分野の教員が議論に参加するなど文理の枠を超えた学びの場を提供している。曄道 佳明学長は新学科の設置構想について「地球の未来に希望はあるか。もしそれが見えないのなら、私たちが創り出せばよいのです。デジタルグリーンテクノロジー学科の開設は、これからの時代に向けた私たちの新たな挑戦です」と語っている。

<上智大学で全カリキュラムを英語で提供する学位プログラム>※2025年2月現在
■学部
国際教養学部
理工学部物質生命理工学科(グリーンサイエンスコース)、機能創造理工学科(グリーンエンジニアリングコース)
SPSF(Sophia Program for Sustainable Futures): 持続可能な未来を考える6学科連携プログラム。新聞学科、教育学科、社会学科、経済学科、経営学科、総合グローバル学科の6学科の中に開設されている。
■大学院
グローバルスタディーズ研究科 グローバル社会専攻および国際協力学専攻
理工学研究科 理工学専攻 グリーンサイエンス・エンジニアリング領域
総合人間科学研究科 教育学専攻
地球環境学研究科 地球環境学専攻 国際環境コース
言語学研究科TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)コース

参考:【上智大学】世界を舞台にGXを牽引する次世代リーダーを育成 全授業を英語で行う理工学部「デジタルグリーンテクノロジー学科」開設へ

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