鳥取、金沢、名古屋工業、東北、神戸、大分の国立6大学が実施している石川県能登地方の子どもたちに理科実験をプレゼントするためのクラウドファンディングが、目標の50万円を突破した。6大学はこの寄付金を活用し、能登半島地震や奥能登豪雨で被災した能登の小中学校で子どもたち向けに科学実験教室を開く。
鳥取大学によると、クラウドファンディングは「READYFOR(レディーフォー)」上で3月に始めた。目標額は50万円。目標額に到達するかどうかにかかわらず、鳥取大学が6大学を代表して寄付金を受け取る方式だが、既に50万円を超え、4月18日現在で67万円余に達している。寄付金募集は4月末まで続く。
寄付金は実施機材の輸送費や現地での移動費、実験に使う消耗品費などに充てる。実験内容は集まった金額に応じて派遣人数を増やして充実させる予定。4校での実施を計画しているが、目標額を超えた場合は開催校数の拡大や実験内容のレベルアップを検討している。
子どもたちの学校外教育を支援する団体のチャンス・フォー・チルドレンによると、能登地方では多くの子どもたちが仮設住宅で暮らし、仮設校舎で学んでいる。仮設校舎は理科実験が難しいうえ、仮設住宅に転居した家庭では学習スペースがないところもあり、教育機会が減少した家庭が96.8%に達している。