文部科学省は日本の研究力向上を目指す「研究力向上改革2019」をまとめた。若手研究者の任期延長など大学改革と人材、資金、環境改革を一体で推進する内容で、日本の研究の国際的な地位低下に歯止めをかける。

 文科省によると、若手研究者の任期はプロジェクトで採用した場合、3年未満が多く、不安定だと指摘されている。これを打開するため、採用期間を5年程度に延ばすことを明記した。プロジェクトに専念する義務も緩め、一定時間を自分の研究に充てられるようにする。

 競争的資金の直接経費から研究以外の業務の代行経費支出を可能にするとともに、研究代表者に対する人件費支出を認めるとしている。優秀な研究者を確保し、研究者の雑務時間を減らすことでより大きな研究成果を上げやすくするのが狙いだ。

 どの組織に所属していても高度な研究に取り組めるようにするため、2019年度から分散管理されている研究用の機器や設備を共用するコアファシリティー化に着手するほか、AI(人工知能)やロボットの活用を促進する。

 文科省は新計画の内容を6月に政府が策定する総合イノベーション戦略、2021年度からの科学技術5カ年計画などに反映させたい方針。新計画のうち、予算措置が必要な事業は2020度政府予算の概算要求に盛り込む。

 日本の研究力は引用件数が多い論文数などで国際的な地位低下が続いており、抜本的な改革を求める声が研究者や大学など研究機関から上がっている。

参考:【文部科学省】研究力向上改革2019(PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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